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特定不妊治療指定医療機関
医療法人啓樹会
西村ウイメンズクリニック
静岡県浜松市中区
上島6丁目30-3
TEL.053-479-0222
FAX.053-479-0220

 
 

トップ > 不妊治療について

 
不妊症の診断と治療についての解説
 
1978年にイギリスで体外受精(IVF)が成功して以来、不妊症の診断・治療には大きな変革がもたらされ、これにより一般不妊治療までもが進歩し、より系統的な管理が可能になりました。一般的には、結婚後2年を経ても子供に恵まれないカップルを不妊症と定義していますが、これは必ずしも2年以上の結婚期間がなければ治療の対象にはならないということではなく、状況によっては結婚後まもなく治療を開始する場合も存在いたします。不妊症診療では、特に女性側の年齢が重要視されています。これは、加齢により妊娠できる能力が低下したり、受精卵の染色体異常率が上昇することなどが指摘されているためです。  このようなことから、“赤ちゃんが欲しい”といってクリニックを受診された場合、時期を失することのないよう、まず系統的な検査計画をたてて不妊原因の検索・診断を行い、的確な治療方針をたてていくことになります。

[ 不妊原因の検索・診断 ]

不妊原因を大きく分けると、一般に、女性側因子(50%)〔卵管・骨盤内病変(35%)、排卵障害(15%)〕、男性因子(35%)、原因不明(10%)、その他(5%)といわれています。

 

A.初診時スクリーニング検査

初診された際に行われる必須の検査です。

  1. 子宮膣部細胞診 子宮頚癌のスクリーニング
  2. クラミジア抗原検査 卵管炎や腹膜炎の原因として重要。子宮頚管内の細胞を採取します。
  3. 経膣的超音波検査 子宮や卵巣の器質的疾患(子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、卵巣腫瘍など)の有無や程度を診断します。

 

B.不妊症一般検査  

初診時スクリーニング検査にひきつづき行われる一連の検査で、月経周期に応じて
系統的に行います。
  1. 基礎体温 卵巣機能が反映されるため、排卵性周期か無排卵性周期かなどがわかります。不妊治療を行っていく上で必須のものです。しかし、これのみで排卵日を推定することはできません。
  2. ホルモン検査 卵巣機能の評価や排卵障害の部位(視床下部性、下垂体性、卵巣性)別診断のために行います。
    i)下垂体系ホルモン  月経周期の5日以内に採血し測定します。通常、次の3種類のホルモンを測定します。
     LH(黄体化ホルモン)
     FSH(卵胞刺激ホルモン)
     PRL(プロラクチン)
    ii)卵巣系ホルモン
     排卵後7日前後(高温相中間期)に採血し、測定します。
     P(黄体ホルモン)
     T(男性ホルモン)(ただし、副腎からも分泌されます)
  3. 子宮卵管造影検査(HSG) 主に、子宮形態や卵管通過性についての診断を行います。 月経終了後まもない時期(月経周期10日前後)に行います。
  4. 性交後試験(ヒューナーテスト) 子宮頚管粘液中の精子侵入を確認する検査です。男性不妊、免疫性不妊(抗精子抗体陽性)、頚管粘液分泌不全などで不良になります。
  5. 精液検査 精子濃度や精子運動率を調べます。4〜5日の禁欲期間の後、採精していただきます。クリニック内での採精、ご自宅での採精どちらでも可能です。
  6. 卵胞計測 経膣超音波により卵胞の大きさを計測します。これにより、排卵日を推定したり、卵胞の発育状況の観察を行います。毎周期のように行うもので、不妊症診療の根幹をなす検査法です。

 

C.不妊症特殊検査

不妊症一般検査以外に、必要に応じて行う検査です。

  1. 腹腔鏡検査
    内視鏡検査のひとつで、超音波検査や子宮卵管造影で異常が認められた場合、不妊(治療)期間が長期の場合などに行われます。腹腔(骨盤腔)内、特に卵管・卵巣周辺部の病変の有無や程度を正確に把握して、その後の治療方針の決定に役立てるために施行するものです。なお、小病変に対しては、同時に手術操作も加えることが可能です。
  2. 抗精子抗体検査
    精子と結合してその働きを障害する物質を抗精子抗体といいます。ヒューナーテストの結果が不良な場合や原因不明の長期不妊の場合などに行われます(血液検査です)。これが陽性の場合は、体外受精の適応となります。

不妊症の治療

系統的検査の結果、子宮、卵管や卵巣の器質的異常が存在し、これが不妊原因であると判断された場合、早めの摘出あるいは修復・形成手術を考慮します。  その上で、ステップアップ治療に入って参ります。

 

A.一般不妊治療

排卵障害に対しては排卵誘発剤の使用が、男性因子に対しては人工授精(AIH)が早い時期に考慮されますが、ステップアップ治療においては、排卵障害や男性因子が存在しなくてもしばしば排卵誘発剤を使用したりAIHが計画されたりします。

  1. 卵胞期の管理
     i)自然周期
     ii)内服による卵巣刺激周期(セキソビッド、クロミッド)
     iii)注射による卵巣刺激周期(HMG製剤)
  2. 排卵期
     i)自然(性交)
     ii)人工授精(AIH)

一般不妊治療では、大きく卵胞期の管理が3通り、排卵期の対処法が2通りの計6通りの方法が存在します。ひとつの方法は5周期ないし半年が一区切りであり、約2年間を目安にこれらの組み合わせでステップアップして行きます。しかし、これで妊娠が成立するカップルは40%前後でしかありません。 一般不妊治療で妊娠の成立をみない場合は、次のステップとして高度生殖医療が考慮されます。

 

B.高度生殖医療

高度生殖医療とは、体外受精・胚移植(IVF・ET)、顕微授精、配偶子卵管内移植(GIFT)、胚凍結などの1978年以来新しく人に応用されてきた卵子や胚を扱う不妊治療法をいいます。GIFTは、操作の繁雑性もありごく一部の旋設で行われているのみで、現在はIVF・ETが主流となっています。しかし、胚移植あたりの妊娠率は25%前後と低いのが問題です。IVFでも受精しない高度の乏精子症などの症例に対し、1992年、卵細胞質内精子注入法(ICSI:顕微授精のひとつで卵細胞の中に直接精子を注入する方法)が導入され、IVFに付随する技術として広くおこなわれるようになっています。しかし、このような高度生殖医療技術をもってしても、約20〜30%のカップルが妊娠できずに残されてしまいます。

不妊治療の難しさは、治療周期に必ずしも妊娠が成立するという保証がないということ、あるいは極めて妊娠が困難であると思われるカップルでも、未治療周期に妊娠が成立する場合もあるという不確定要素が多いという事実です。したがって、不妊治療を受けられるにあたっては、このようなことを充分に理解されたうえで取り組んでいただきたいと思います。

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